ENCYCLOPEDIA · 北欧神話

ニーズヘッグ

Níðhöggr

世界樹ユグドラシルの根を下からかじる竜。泉フヴェルゲルミルで無数の蛇とともにいて、死者を苦しめる。新しい世界でも死者を翼に乗せて飛ぶとうたわれる。

根をかじる者

『散文のエッダ』「ギュルヴィたぶらかし」によれば、世界樹ユグドラシルの根の一本はニヴルヘイムの上にあり、その下に泉フヴェルゲルミルがあって、ニーズヘッグがその根を下からかじっている。フヴェルゲルミルにはニーズヘッグとともに、語り尽くせないほど多くの蛇がいる。リスのラタトスクが幹を上り下りして、枝にとまる鷲とニーズヘッグのあいだに妬みの言葉を運ぶという。

『古エッダ』の「グリームニルの言葉」も、ユグドラシルが上では鹿にかじられ、下ではニーズヘッグにかじられて苦しむとうたう。

死者を苦しめる竜

「巫女の予言」では、ナーストレンドの館で誓いを破った者や人殺しが毒の川を渡り、ニーズヘッグが死者の血をすする。詩の終わりでは、新しい世界のさなかに、ニザフィョッルから暗い竜ニーズヘッグが死者を翼に乗せて飛んでくる。「ギュルヴィたぶらかし」も、世界が焼けたあとの最もひどい所はフヴェルゲルミルで、呪われた蛇が死者の屍を苦しめると語る。ベロウズの訳注は、ニーズヘッグを「恐ろしくかむ者」と訳し、世界樹の根をかじって宇宙の破壊の力を表す竜と説明している。

登場する物語

関連する事典項目

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出典

  1. スノッリ・ストゥルルソン『散文のエッダ』「ギュルヴィたぶらかし」
    原題
    Gylfaginning
    該当箇所
    作品全体。記事ごとの章節は制作記録で特定する
    参照訳
    Arthur Gilchrist Brodeur, The Prose Edda (1916)

    2026-10-28、収録計画のため目次と一部本文を確認。全記事の本文照合済みを意味しない。既存の章別出典レコードは変更しない。

  2. 『古エッダ』Bellows訳・神々の歌と英雄詩
    原題
    The Poetic Edda
    該当箇所
    作品別の詩名・節を本文制作時に特定する
    参照訳
    Henry Adams Bellows, The Poetic Edda (1923)

    2026-10-28、収録目次を確認。詩ごとの本文確認は未実施。既存の採用詩の章別レコードは維持する。