ENCYCLOPEDIA · 北欧神話

ニヴルヘイム

Niflheim

霧と寒さの世界。『散文のエッダ』では創世以前からあったと語られる。

大地より前の世界

『散文のエッダ』「ギュルヴィたぶらかし」第4章によると、ニヴルヘイムは大地が形づくられるより何代も前に作られた。その中ほどには泉フヴェルゲルミルがあり、そこからいくつもの川が流れ出していた。章はそれらの川の名を一つずつ挙げている。

毒の川と霜

第5章では、北から流れてくる川には毒が混じっていたと語られる。川は源から遠く離れるうちに固まって氷となり、毒から立ちのぼったしぶきは凍って霜となった。霜は幾重にも重なり、ギンヌンガガプの北側を重い氷と霜で埋めた。同じ章は、ニヴルヘイムからは寒さとあらゆる恐ろしいものが生じた、とも述べている。

南の熱との出会い

北のニヴルヘイムに対して、南にはムスペルの熱い世界があった。両者のあいだのギンヌンガガプは風のない空気のようにおだやかだった。やがて熱い息吹が北の霜に触れると、霜は解けてしたたり落ちた。そのしずくから生まれたのが巨人ユミルである。

登場する物語

関連する事典項目

出典

  1. 『散文のエッダ』「ギュルヴィたぶらかし」第4〜5章
    原題
    Gylfaginning 4–5
    該当箇所
    世界の始まり、ニヴルヘイム、ムスペル、ギンヌンガガプ、ユミルの誕生
    参照訳
    Arthur Gilchrist Brodeur (1916), The Prose Edda

    第4〜5章の区切りは参照版に従う。

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