ENCYCLOPEDIA · 北欧神話

ギューキ一族

Gjúkungar

ライン川の南を治めたギューキ王の一族。グンナル、ホグニ、グットルムとグズルーンの兄弟姉妹で、シグルズを義兄弟に迎えながら殺し、のちにアトリ王に討たれて滅びた。

ギューキの子どもたち

『ヴォルスンガ・サガ』によれば、ライン川の南にギューキという王がいて、三人の息子グンナル、ホグニ、グットルムと、娘グズルーンがいた。妃は賢女グリームヒルドである。シグルズが竜の黄金を持ってギューキの館に来ると、グリームヒルドは飲み物でシグルズにブリュンヒルドを忘れさせ、グズルーンと結婚させた。シグルズはグンナルとホグニと義兄弟の誓いを立てた。

黄金と滅び

グンナルがブリュンヒルドの妻問いに出かけたとき、炎を越えたのはグンナルの姿になったシグルズだった。のちにそれを知ったブリュンヒルドがシグルズの死を求めると、誓いに縛られていない末の弟グットルムがシグルズを殺した。「詩語法」は、グンナルとホグニがファーヴニルの遺産とアンドヴァリの黄金を手にして国を治め、のちに国を出る前にその黄金をラインに隠したと語り、その黄金は二度と見つかっていないという。

グズルーンを妻にしたアトリ王は、シグルズの黄金をねらってグンナルとホグニを招き、二人を捕らえて殺した。グズルーンは夫アトリに仇を返し、のちにヨーナク王のもとで生まれた息子たちも、娘スヴァンヒルドの仇を討とうとして倒れた。サガは、こうしてギューキ一族の根も幹も絶えたと結ぶ。

登場する物語

関連する事典項目

神話事典神々・英雄・怪物・武器・道具・場所を横断して探す。

出典

  1. スノッリ・ストゥルルソン『散文のエッダ』「詩語法」
    原題
    Skáldskaparmál
    該当箇所
    作品全体。章番号はBrodeur訳に従い、他版の番号と混同しない
    参照訳
    Arthur Gilchrist Brodeur, The Prose Edda (1916)

    2026-10-28、収録計画のため一部本文を確認。グングニルと神器の製作はこの版の第35章。フロールヴ・クラキは第43章。個別記事の照合は別に記録する。

  2. 『ヴォルスンガ・サガ』
    原題
    Völsunga Saga: The Story of the Volsungs and Niblungs
    該当箇所
    I–XLIII。1888年版の章立てを起点とする
    参照訳
    Eiríkr Magnússon and William Morris; edited by H. Halliday Sparling, Walter Scott (1888)

    2026-10-28、章立てと目次を確認。サガ本文を全章照合した記録ではない。エッダの英雄詩や大陸のニーベルンゲン伝承を同一版として混ぜない。