ENCYCLOPEDIA · 北欧神話

リンド

Rindr

オーディンとのあいだにヴァーリを生んだ女神。『古エッダ』では、西の館ヴェストルサリルでヴァーリを生み、その子が生まれて一夜でバルドルの仇を討つと予言される。

ヴァーリの母

『散文のエッダ』「ギュルヴィたぶらかし」は、アーリまたはヴァーリと呼ばれる神を、オーディンとリンドの息子として紹介する。同じ書は、トールの母ヨルズと並べて、リンドをアース神族の女神の一人に数える。

「詩語法」でも、ヴァーリは「オーディンとリンドの息子」「フリッグの継子」と言い換えられる。フリッグのほうは「ヨルズとリンドとグンロズとグリーズの相妻」、つまり同じオーディンを夫とする女性たちと並べて呼ばれる。

ヴェストルサリルでの誕生

『古エッダ』の「バルドルの夢」で、オーディンは呼び起こした巫女に、バルドルの仇を討つのは誰かと尋ねる。巫女は、リンドが西の館ヴェストルサリルでヴァーリを生むと答える。オーディンのその息子は生まれてわずか一夜で戦い、バルドルを殺した者を火葬の炎へ運ぶまで、手も洗わず髪もとかさないという。

資料に残る姿

資料がリンドについて語るのは、ほとんどがヴァーリの母であることにかぎられ、親や住まい、姿は書かれていない。「詩語法」が引く詩人コルマークルの詩には「オーディンはリンドにまじないをかけた」という一行があるが、それがどのような出来事なのかは説明されない。

登場する物語

関連する事典項目

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出典

  1. スノッリ・ストゥルルソン『散文のエッダ』「ギュルヴィたぶらかし」
    原題
    Gylfaginning
    該当箇所
    作品全体。記事ごとの章節は制作記録で特定する
    参照訳
    Arthur Gilchrist Brodeur, The Prose Edda (1916)

    2026-10-28、収録計画のため目次と一部本文を確認。全記事の本文照合済みを意味しない。既存の章別出典レコードは変更しない。

  2. スノッリ・ストゥルルソン『散文のエッダ』「詩語法」
    原題
    Skáldskaparmál
    該当箇所
    作品全体。章番号はBrodeur訳に従い、他版の番号と混同しない
    参照訳
    Arthur Gilchrist Brodeur, The Prose Edda (1916)

    2026-10-28、収録計画のため一部本文を確認。グングニルと神器の製作はこの版の第35章。フロールヴ・クラキは第43章。個別記事の照合は別に記録する。

  3. 『古エッダ』Bellows訳・神々の歌と英雄詩
    原題
    The Poetic Edda
    該当箇所
    作品別の詩名・節を本文制作時に特定する
    参照訳
    Henry Adams Bellows, The Poetic Edda (1923)

    2026-10-28、収録目次を確認。詩ごとの本文確認は未実施。既存の採用詩の章別レコードは維持する。