ENCYCLOPEDIA · 北欧神話

ヤドリギ

Mistilteinn

ヴァルハラの西に一本だけ生えていた若枝。フリッグが若すぎると思って誓いを求めなかったため、ロキがこれを盲目のヘズに射させ、バルドルは死んだ。

誓いを求められなかった若枝

『散文のエッダ』「ギュルヴィたぶらかし」によれば、バルドルが不吉な夢を見たとき、フリッグは火や水、金属、石、木、病、獣、毒などあらゆるものに、バルドルを傷つけないと誓わせた。神々はバルドルに物を投げつけて遊ぶようになった。

それを快く思わなかったロキは、女の姿でフリッグを訪ね、すべてのものが誓ったのかと尋ねた。フリッグは、ヴァルハラの西に一本だけ若枝が生えていて、ヤドリギという、それは若すぎると思って誓いを求めなかった、と答えた。ロキはすぐにそのヤドリギを引き抜いて集会の場へ行き、目の見えないヘズに渡して、射る方向を教えた。ヤドリギはバルドルを貫き、バルドルは倒れて死んだ。

詩のヤドリギ

『古エッダ』の「巫女の予言」は、高い野にほっそりと美しく育ったヤドリギを巫女が見たこと、細く美しく見えたその枝からヘズが投げる害ある矢が生じたことをうたう。「バルドルの夢」では、巫女が、ヘズが名高い枝をそこへ運ぶとオーディンに告げる。

なお、『フロームンド・グレイプスソンのサガ』などに出てくる剣ミストルテイン(「ヤドリギ」の意)は、この植物とは別のものである。

登場する物語

関連する事典項目

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出典

  1. スノッリ・ストゥルルソン『散文のエッダ』「ギュルヴィたぶらかし」
    原題
    Gylfaginning
    該当箇所
    作品全体。記事ごとの章節は制作記録で特定する
    参照訳
    Arthur Gilchrist Brodeur, The Prose Edda (1916)

    2026-10-28、収録計画のため目次と一部本文を確認。全記事の本文照合済みを意味しない。既存の章別出典レコードは変更しない。

  2. 『古エッダ』Bellows訳・神々の歌と英雄詩
    原題
    The Poetic Edda
    該当箇所
    作品別の詩名・節を本文制作時に特定する
    参照訳
    Henry Adams Bellows, The Poetic Edda (1923)

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