ENCYCLOPEDIA · 北欧神話

ヴァフスルーズニル

Vafþrúðnir

古い知恵で名高い巨人。旅人に姿を変えたオーディンと、互いの首を賭けて知恵比べをし、最後の問いで相手がオーディンだと悟る。

知恵比べの巨人

ヴァフスルーズニルは、『古エッダ』の「ヴァフスルーズニルの言葉」に登場する賢い巨人である。オーディンは妻フリッグに、この巨人を訪ねて昔の知恵を競いたいと相談した。フリッグは、巨人のなかに彼ほどの力をもつ者を知らないと引き止めたが、オーディンの決意が変わらないと知ると、無事に行って帰るよう願った。

巨人の館に入ったオーディンはガグンラーズと名のった。巨人は、自分より賢くなければこの館から生きては出られないと言い、まず客に四つの問いを出した。昼と夜を引く馬の名、神々と巨人の領地を分ける川の名などに客が答えると、巨人は彼を賢いと認めて自分の席に招き、互いの首を知恵に賭けようと申し出た。

最後の問い

今度はオーディンが問い、巨人が答えた。大地と山と天と海が巨人ユミルの体から作られたこと、ニョルズがヴァン神族の国から人質として来たこと、世界の終わりにオーディンが狼に倒されヴィーザルが仇を討つこと、生き残る神々や人間のことなど、世界の始まりから終わりまでの知恵が語られる。

最後にオーディンは、火葬の薪に載せられる前の息子の耳に、オーディン自身が何をささやいたかと問うた。巨人は、それは誰にも分からないと答え、自分は運命づけられた口で神々の滅びを語ってしまった、相手はオーディンで、つねに最も賢い者だと認める。詩はここで終わり、賭けた首がどうなったかは語らない。

登場する物語

関連する事典項目

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出典

  1. 『古エッダ』Bellows訳・神々の歌と英雄詩
    原題
    The Poetic Edda
    該当箇所
    作品別の詩名・節を本文制作時に特定する
    参照訳
    Henry Adams Bellows, The Poetic Edda (1923)

    2026-10-28、収録目次を確認。詩ごとの本文確認は未実施。既存の採用詩の章別レコードは維持する。