ENCYCLOPEDIA · 北欧神話

シギュン

Sigyn

ロキの妻。神々に縛られたロキのそばに立ち、顔に滴り落ちる蛇の毒を鉢で受けとめつづける。

ロキの妻

シギュンはロキの妻で、二人のあいだにはナリ(ナルヴィとも)という息子がいる、と『散文のエッダ』「ギュルヴィたぶらかし」は語る。「詩語法」で海の神エーギルを迎えた宴の席に並ぶ女神たちのなかにも、シギュンの名がある。

毒を受ける鉢

バルドルの死のあと、神々はロキを捕らえて洞窟へ運び、三つの平たい石の上に縛りつけた。スカジは毒蛇をロキの上に留め、毒がロキの顔に滴るようにした。けれどもシギュンはそばに立ち、毒の滴を鉢で受けとめている。鉢がいっぱいになると捨てに行くが、そのあいだ毒はロキの顔に落ち、ロキが激しく身をよじるので大地全体が震える。人々はそれを地震と呼ぶ。ロキは神々の運命の時まで、そこに縛られて横たわる。

『古エッダ』の「ロキの口論」末尾の散文も、シギュンが杯で毒を受けとめたと語る。ただし、ロキを縛った腸の持ち主や狼に変えられた息子の名は、「ギュルヴィたぶらかし」と食い違う。「巫女の予言」(ベロウズ訳35節)では、巫女が森に縛られた者を見て、そのそばにシギュンが座るが、夫を見ても喜ばない、とうたう。

登場する物語

関連する事典項目

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出典

  1. スノッリ・ストゥルルソン『散文のエッダ』「ギュルヴィたぶらかし」
    原題
    Gylfaginning
    該当箇所
    作品全体。記事ごとの章節は制作記録で特定する
    参照訳
    Arthur Gilchrist Brodeur, The Prose Edda (1916)

    2026-10-28、収録計画のため目次と一部本文を確認。全記事の本文照合済みを意味しない。既存の章別出典レコードは変更しない。

  2. スノッリ・ストゥルルソン『散文のエッダ』「詩語法」
    原題
    Skáldskaparmál
    該当箇所
    作品全体。章番号はBrodeur訳に従い、他版の番号と混同しない
    参照訳
    Arthur Gilchrist Brodeur, The Prose Edda (1916)

    2026-10-28、収録計画のため一部本文を確認。グングニルと神器の製作はこの版の第35章。フロールヴ・クラキは第43章。個別記事の照合は別に記録する。

  3. 『古エッダ』Bellows訳・神々の歌と英雄詩
    原題
    The Poetic Edda
    該当箇所
    作品別の詩名・節を本文制作時に特定する
    参照訳
    Henry Adams Bellows, The Poetic Edda (1923)

    2026-10-28、収録目次を確認。詩ごとの本文確認は未実施。既存の採用詩の章別レコードは維持する。