ENCYCLOPEDIA · 北欧神話
ナグルファル
Naglfar
死者の爪で作られた、最も大きな船。世界の終わりに海があふれると解き放たれて浮かび、巨人フリュムが舵を取る。
最も大きな船
『散文のエッダ』「ギュルヴィたぶらかし」は、スキーズブラズニルが最もすぐれた船であるのに対し、最も大きな船はナグルファルで、ムスペルがこれを持つと語る。
死者の爪の船
世界の終わりが来ると、大地は震え、あらゆる縛めが切れて狼フェンリルが解き放たれ、ミズガルズの大蛇が陸へ上がってくるので海があふれる。そのときナグルファルという船も解き放たれる。この船は死者の爪で作られている。そのため、爪を切らずに死ぬ人は船の材料を増やすことになるので注意が要る、神々も人間も船の完成が遅いことを望んでいる、と同じ書物は付け加える。あふれた海にナグルファルは浮かび、巨人フリュムが舵を取る。
『古エッダ』の「巫女の予言」でも、東から盾を掲げたフリュムが来て、ナグルファルが解き放たれるとうたわれる。ベロウズの訳注は、ナグルファルを、巨人たちを戦いへ運ぶために死者の爪で作られた船と説明する。同じ詩の次の節では、北から海を越えて来る船にヘルの民が乗り、ロキが舵を取るとうたわれており、誰が船を操るかは資料によって語り方が異なる。
登場する物語
関連する事典項目
出典
- スノッリ・ストゥルルソン『散文のエッダ』「ギュルヴィたぶらかし」
- 原題
- Gylfaginning
- 該当箇所
- 作品全体。記事ごとの章節は制作記録で特定する
- 参照訳
- Arthur Gilchrist Brodeur, The Prose Edda (1916)
2026-10-28、収録計画のため目次と一部本文を確認。全記事の本文照合済みを意味しない。既存の章別出典レコードは変更しない。
- 『古エッダ』Bellows訳・神々の歌と英雄詩
- 原題
- The Poetic Edda
- 該当箇所
- 作品別の詩名・節を本文制作時に特定する
- 参照訳
- Henry Adams Bellows, The Poetic Edda (1923)
2026-10-28、収録目次を確認。詩ごとの本文確認は未実施。既存の採用詩の章別レコードは維持する。
